
楽しむ科学教室
第11回
−プログラム−
日時: 2005年6月4日(土)13:00開演
会場: 工学院大学新宿キャンパスA−0312教室
司会進行 東京大学名誉教授・東北大学名誉教授 武田 暁
挨拶
財団法人平成基礎科学財団理事長・東京大学特別栄誉教授 小柴 昌俊
工学院大学学長 三浦 宏文
講演会次第
生命とは何か〜物理からのアプローチ〜
金子 邦彦
13:10−14:30 1時間目
14:30−14:50 休憩
14:50−16:10 2時間目
16:10−16:40 質疑応答
閉会
**********************************************************************************************************
講演者紹介
金子邦彦
1956年 生まれ
★学歴
1984年 理学博士、物理学専攻 東京大学
★職歴
東京大学教養学部物理教室 助手
イリノイ大学 客員助教授
ロスアラモス研究所 ウラム・フェロー
東京大学教養学部基礎科学科 助教授 などを経て
1994年より 東京大学 大学院 総合文化研究科 広域科学専攻 教授 現職。
大阪大学生命機能研究科客員教授、サンタフェ複雑系研究所外部メンバー、
ERATO複雑系生命プロジェクト研究総括を兼任。 現在に至る。
★専門分野
理論物理学(カオス、非線形非平衡現象論、複雑系)、理論生物学
★著書
生命とは何か--複雑系生命論序説 (東大出版会 2003)
複雑系のカオス的シナリオ (朝倉書店、1996) 津田一郎と共著
複雑系の進化的シナリオーー生命の発展様式ーー (朝倉書店,1998)池上高志と共著
カオスの紡ぐ夢の中で(小学館文庫、エッセイ、小説集)
★講演内容
誰でも一度はいだく問い「生命とは何か」への答えに現在の科学はどこまで迫れただろうか。DNAやタンパクを持っていれば生物?そうであれば、食卓にのったものの多くが生きていることになってしまう。どうも「生きている状態とは何か」には、生物に含まれる分子のリストを作るだけでは答えられそうにない。では、物理学がかつて「熱力学」で成功したように、「生きている状態」の性質を全体としてとらえることはできないのだろうか?「複雑系」研究では、要素(分子や細胞)1つ1つを探るのではなく、要素同士とシステム全体の関係に着目して、
生きている状態の「普遍的性質」(物理学者はこの言葉が好き)を見出そうとしている。そして、こうした普遍的性質があるのならば、生物の基本的性質ー遺伝、代謝、発生、進化ーを実験室内でつくり出せるに違いない。生命の理論だけでなく、そのような「生物システムを作る」実験も紹介したい。